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「GR」「TRD」「TOM’S」それぞれどう違うの? トヨタ系スポーツブランドの違いを徹底解説‼︎

同じトヨタ車を扱っているが何が違うのか?

「GR」「TRD」「TOM'S」トヨタのチューニングカーやカスタムパーツといえばこの3つを思い浮かべる人が多いのではないだろうか?
今回は、それぞれの成り立ちや立ち位置、違いについて一つずつ解説していく。

社長キモ入りで拡大する「GR」ブランド


「GR」はこれからのトヨタモータースポーツを総括するブランドである。WEC(世界耐久選手権)やWRC(世界ラリー選手権)などといったレース活動をTOYOTA Gazoo Racingとして参加している。
また、市販車にはGRシリーズというチューニングブランドを展開している。その他にも「GRスープラ」「GRヤリス」などの専売車も展開している。
現在最もトヨタが押しているブランドだ。

GR(Gazoo Racing)は元々、現在の社長である豊田氏が立ち上げたポータルサイトGAZOOが由来になっている。
テストドライバーなどで編成した車内チームがレースに参加するときに、トヨタ・レーシングと名乗れなかったため「team gazoo」を名乗ったのが始まりである。
その後、Gazoo Racingとなり、イベント開催など活動範囲を拡大していった。また「TOYOTA Racing」「Gazoo Racing」「LEXUS Racing」と別れていたモータースポーツ活動を「TOYOTA Gazoo Rasing」と「LEXUS Gazoo Rasing」に統一し、トヨタ/レクサスのレース活動の看板を担うまでになった。

「GR」の立場を端的に表すと「トヨタのスポーツ方面を担っているブランド」となる。

トヨタの「GR」推しによって、存在感がなくなっている「TRD」


TRDはToyota Rasing Deberopmentの略。トヨタの100%出資子会社のトヨタテクノクラフト株式会社のブランドである。
もともと、1954年に東京トヨペットの下取り車両の中古車再生のために設立された。
その後、競技車両の開発やレース活動のサポートを行うようになった。現在では、カスタムパーツやレース用部品の開発、販売行なっている。実は、「GRMN」もTRDが開発を担当している。

TRDでは車両やパーツ開発をメインに行なっており、ワークス活動はGazoo Racingが担っている。
しかし、アメリカではTRDの方がワークス活動が活発である。

実はトヨタと資本的になんの関係もないTOM'S


トヨタの子会社と思っている人も多いと思うが実はそうではない。
トヨタのドライバーだった舘信秀と、ディーラーのスポーツコーナーの責任者だった、大岩湛矣が設立した会社である。社名のTOM'SもTati,Oiwa,Motor Sportsの略であり、TOYOTAのTOでは無い。
当初からレース活動やチューニングパーツの販売を主に行なっている。
1975年にはトヨタからチューニングショップとして認定を受けた。その後、1985年にはル・マン24時間レースにも出場。さらにその2年後にはTOYOTA team TOM'Sとして出場、つまりトヨタからワークス活動を委任されるまでに至った。

現在TOM'Sはトヨタ/レクサス車のカスタムパーツの販売を行なっている。トヨタとの結びつきが強い事から、ディーラー販売もされている。レース活動ではトヨタ系のチームとして様々なレースで活躍している。

まとめ

「GR」「TRD」「TOM'S」の違いをまとめると、

「GR」は今後のトヨタのレース活動から、市販車のスポーツモデルまでの全般をまとめるブランド。

「TRD」はトヨタの車両開発やチューニングパーツの開発、販売を行うブランド。

「TOM'S」は社外であるが、トヨタ車のチューニングパーツ、コンプリートカーの開発、販売を行い、レース活動ではセミワークスとして活躍しているメーカー。